「シュリー・アルナーチャラへの文字で編まれた婚礼の花輪」は、バガヴァーン・ラマナ・マハルシによって作られた「シュリー・アルナーチャラへの五つの賛歌」の中の一つです。以下の英文は、K.スワミナサン教授の英訳です。また、本文以外の導入の詩節と祈りは、『Collected Works of Sri Ramana Maharshi』に記載されている英訳です。
賛歌は、信奉者とアルナーチャラをそれぞれ「花嫁」と「花婿」に仮託して、強い信愛の気持ちを表しているため、女性の口調を意識して翻訳しています(文:shiba)「アルナーチャラへの五つの賛歌」は、いくつかの短い詩節を除くと、マハルシによる最初期の詩です。これらは1914年ごろに書かれ、それは彼が三十五歳ごろの時期です(彼は1879年12月に生まれました)。彼は、まだ丘の上のヴィルーパークシャ洞窟に住んでいました。
サードゥであった彼の信奉者の幾人かは、毎日、テイルヴァンナーマライの町へ乞食に行っていました。ある日、彼らは道すがら歌う歌を作ってほしいとマハルシにお願いしました。多くは無視されているが、聖者たちによって作られた卓越した歌がたくさんあるので、新しいものを作る必要はないと彼は返答しました。しかし、彼らは懇願し続け、数日後、彼はペンと紙を持って、山のまわりのプラダクシナに出かけ、その途中で、百八の詩節を作りました。著したときに喜びの涙が顔を流れ落ち、時には彼の目をふさぎ、声を詰まらせました。
この詩は信奉者の献身をたいへんに鼓舞するものになりました。それは熱烈な象徴的表現で人間と神の間の愛と合一について語っており、あらゆる言語の詩の中でもっとも深淵で感動的なものの一つです。この詩を著した彼は壊れえない合一の至福に打ち立てられていましたが、この詩は信奉者のために書かれており、献身と熱望の態度を表しています。(中略)
これら全ての賛歌の中で、「アルナーチャラ」という言葉は神を意味しており、それ以下の何物も意味していません。しかしながら、それはまた、神がマハルシとその弟子のために特別に顕現した南インドのアルナーチャラという物理的な山も意味します。古代から、インドの様々な聖なる場所が、様々な道と教義の様式を象徴しており、アルナーチャラはその中でアドヴァイタの教えと自らの探求の道を象徴しています。
究極的な教えであり、至高かつ最も直接的な道ですが、これが時代を通じて大変に人気のあるものでなかったのは、大部分の人にとってそれがあまりに厳しく、難しいように思えたからです。マハルシは人間のグルなしで、自らの探求の自然な働きを通じて悟りを得ました。ここで、この不思議に簡単に触れる以上のことをする余地はありません。グルが必要であるという点で、他の一切の師とマハルシが同意したということを述べることで十分です。しかしながら、マハルシはグルが必ずしも人間の形をとる必要はないと付け加えています。すでに聖者であった若者のころに彼が家を出た時、アルナーチャラは強力な磁石のように彼を引き付けました。彼はそこへ真っ直ぐに行き、残りの人生をそこで過ごしました。アルナーチャラこそが、彼がグルとみなしたものであり、これらの賛歌はアルナーチャラに、グルに、顕現した神に、絶対者に向けて書かれています。
シュリー・アルナーチャラへの文字で編まれた婚礼の花輪
(シュリー・アルナーチャラ・アクシャラ・マナ・マーライ)
(シュリー・アルナーチャラ・アクシャラ・マナ・マーライ)
ムルガナールによる導入の詩節
朝日の光線の輝きに似た、この喜びを与える文字で編まれた婚礼の花輪は、慈悲の大海である高貴な聖者ラマナにより、彼の恵みを求めた信奉者の迷妄を取り除く目的で歌われた。それを唯一の寄る辺とみなす人々は、彼らがアルナーチャラであると彼ら自身の内に悟り、シヴァの世界で栄える。
シュリー・バガヴァーンによる祈り
慈悲深いガナパティよ。私がこの文字で編まれた婚礼の花輪を花婿であるシュリー・アルナーチャラにふさわしいものとするために、あなたの(愛情深い)手で私を祝福して下さい。
くり返し
アルナーチャラ・シヴァ!アルナーチャラ・シヴァ!アルナーチャラ・シヴァ!アルナーチャラ!アルナーチャラ・シヴァ!アルナーチャラ・シヴァ!アルナーチャラ・シヴァ!アルナーチャラ!
本文
1.(a)あなたは胸の奥(ハート)であなたを思う人々の自我を根絶します。ああ、アルナーチャラ。
(b)あなたは「アルナーチャラは私である」と思う人々の自我を根絶します。ああ、アルナーチャラ。
(a) O Arunachala, you root out the ego of those who think of you at heart.
(b) O Arunachala, you root out the ego of those who think "Arunachala am I"
2.
私とあなたがアラグとスンダラム(*1)のように一つとなり、不可分でありますように!ああ、アルナーチャラ。
O Arunachala, may I and you, like Azhagu and Sundaram become one and be indivisible !
3.
あなたはどうして私の家に入り、私を連れ去ったのですか。そして、今、私をあなたの家であるハートの洞窟の囚人にしているのはどうしてですか。ああ、アルナーチャラ。
O Arunachala, why did you enter my home and carry me away and why do you keep me now a prisoner in your home, the cave of the Heart ?
4.
誰のためにあなたは私を征服したのですか。あなたの楽しみのためですか、それとも私のためですか。今、私を見捨てるなら、世界はあなたを非難するでしょう。ああ、アルナーチャラ。
For whose sake did you conquer me? Was it for your pleasure or my good ? If now you cast me off, the world would blame you, O Arunachala.
5.
この非難を免れなさい。どうして私にあなたを思い出させたのですか。これから先、誰があなたを手放すでしょうか。ああ、アルナーチャラ。
Escape this blame. Why did you make me remember you? Who will let you go hereafter, O Arunachala ?
6.
(a)あなたは自分の母親よりはるかに優しいのです。そして、これがあなたの優しさですか。ああ、アルナーチャラ。
(b)あなたは自分の実の母親よりはるかに優しいのです。あなたの豊饒な恵みはそのようです。ああ、アルナーチャラ。
(a) Kinder far are you than one's own mother. And is this your kindness, O Arunachala ?
(b) Kinder far are you, O Arunachala, than one's own natural mother. Such is your abun dant grace.
7.
(a)私の心にしっかりと留まりなさい。心があなたから逃れ、どこかをさ迷わないように。ああ、アルナーチャラ。
(b)あなた自身を見知らぬ人に変え、私から走り去ることなく、私の心にしっかりと腰を下ろしなさい。ああ、アルナーチャラ。
(c)この私の心があなたでさえも私と世界に変え、現実なるものである、あなたから離れてさ迷わないように、私の心にしっかりと留まり、気をつけていなさい。ああ、アルナーチャラ。
(a) Stay firmly in my mind, O Arunachala, so that it may not elude you and wander else where.
(b) Without changing yourself into a stranger and running away from me, sit firmly in my mind, O Arunachala.
(c) Stay firmly in my mind, O Arunachala, and keep watch, so that this mind of mine may not change even you into me and the world, and wander away from you, the Real.
8.
あなた本来の美しさを表しなさい。その結果、あなたの存在により、移り気な心は通りをうろうろすることを妨げられ、静められます。ああ、アルナーチャラ。
Reveal your true beauty, O Arunachala, so that the fickle mind is prevented from wandering in the streets and is stilled by your Presence.
9.
今や、あなたが私を抱擁せず、私の純潔を壊さないなら、それは男らしさなのですか。ああ、アルナーチャラ。
Is it manliness, O Arunachala, if you fail now to embrace me and destroy my maiden hood ?
10.
見知らぬ人たちがあなたから私を引き離している時、あなたが眠っているふりをすることはふさわしいことですか。ああ、アルナーチャラ。
Is it proper, O Arunachala, that you should pretend to be asleep when strangers are dragging me away from you?
11.
五感という略奪者が私の心に入る時、彼らを追い出すために、あなたは家にいないのですか。ああ、アルナーチャラ。
When those robbers, the five senses, enter my mind, are you not present there at home to keep them out, O Arunachala?
12.
あなたは他を持たない唯一なるもの、唯一のまこと在るものです。誰があなたを隠したり、あなたから隠れ、ここに来ることができますか。見知らぬ人たちが入ってくるのならば、それはあなたの知るところです。この一切は、あなたの奇術でしかありません。ああ、アルナーチャラ。
You are the one without a second, the sole, real being, O Arunachala. Who can hide you or hide from you and come in here? If strangers come in, it is with your knowledge. All this is but your jugglery.
13.
無比なる、勝るものなき、オームの真意。誰があなたを理解できますか。ああ、アルナーチャラ。
Import of AUM, unequalled, unsurpassed, who can understand you, O Arunachala?
14.
(a)善良な母のように、あなたは私に恵みを授け、私を支配する義務に縛られています。ああ、アルナーチャラ。
(b)シヴァが年老いたアヴヴァイに、私の母に、もしくは女神ウマーに慈悲深いように、私にもあなたは慈悲深くあらねばならず、あなたは私も支配すべきです(私はアヴヴァイのようです)。ああ、アルナーチャラ。
(a) Like a good mother, you are bound in duty to bestow your grace on me and govern me, O Arunachala.
(b) As Siva was gracious to old Avvai or to my mother or to Goddess Uma, to me too you are bound to be gracious, O Arunachala, and me too you should govern. (I am like Avvai)
15.
(a)あなたは目の中の目であり、目無くして、あなたは見ます。誰があなたを見れますか。ああ、アルナーチャラ。
(b)あなたは目の中の視力であり、目無くして、あなたは見ます。あなた自身以外の誰があなたを見れますか。ああ、アルナーチャラ。
(c)あなたは全てを見る目撃者であり、全ての光景を見ながら、誰にも見られません。誰があなたを見れますか。私を見て、恵みを与えるのはあなたです。ああ、アルナーチャラ。
(a) Eye of the eye you are and without eyes you see. Who can see you, O Arunachala?
(b) You are the sight within the eye and without eyes you see. Who can see you but your self, O Arunachala?
(c) You are the all-seeing witness, seeing all sights and seen by none. Who can see you? It is for you to see me and give me your grace, O Arunachala.
16.
磁石が鉄を引きつけるように、あなた自身に私を引き寄せなさい。私をしっかりと抱き、私と一つでありなさい。ああ、アルナーチャラ。
As a magnet draws iron, draw me to yourself, O Arunachala: hold me fast, be one with me.
17.
山として顕現している慈悲の大海よ、私を憐れみ、私に恵みを与えなさい。ああ、アルナーチャラ。
Ocean of compassion manifesting as a mountain, have mercy on me, give me your grace, O Arunachala.
18.
全ての下等な、もしくは、高等な生き物の中で輝く、意識の宝石よ、私の心の中の卑しさを破壊しなさい。ああ、アルナーチャラ。
Gem of awareness shining in all creatures low or high, destroy the meanness in my heart, O Arunachala.
19.
私のグルの姿で私の前に立ち、輝く、あなたよ。私の過ちを完全に破壊し、私を癒やし、私を改心させ、あなたの僕(しもべ)として私を支配しなさい。ああ、アルナーチャラ。
O Arunachala, you who stand and shine before me in the form of my guru, destroy utterly my faults, cure me and convert me, and as your servant govern me.
20.
(a)女という剣(鋭いまなざし)から私を救い、あなたの恵みを私に与え、私と一つでありなさい。ああ、アルナーチャラ。
(b)鋭い剣とずるがしこい誘惑を携える、男という冷酷な力から、私を救いなさい。あなたの恵みを与え、私と一つでありなさい。ああ、アルナーチャラ。
(a) Save me from the sword (sharp glances) of women, O Arunachala, give me your grace and be one with me.
(b) Save me from the cruel power of men with sharp swords and cunning snares. O Aruna chala, give me your grace and be one with me.
21.
私がいくら懇願しても、あなたは無慈悲であり、何の憐れみも示しません。さあ、少なくとも「恐れるな」と言いなさい。ああ、アルナーチャラ。
Though I beg and beg, you are cruel and show no mercy. Now at least say 'Fear Not', O Arunachala.
22.
頼まれもせずに贈り物を与える者として、あなたの名声は偉大です。私に慈悲深くありさい。そうして、あなたの評判を落とさないように。ああ、アルナーチャラ。
Great is your fame as a giver of gifts unasked. Be gracious to me, O Arunachala and do not spoil your own good name.
23.
私の手の中の果実を熟しなさい。私にあなた本来の甘美を味わわせ、喜びで夢中にさせてください。ああ、アルナーチャラ。
Ripe fruit in my hand, O Arunachala, let me drink in your true sweetness and be mad with joy.
24.
あなたはあなたの信奉者の中の自我の死を誓う旗を掲げました。それならば、あなたと結ばれた後、どうして私が生き残れますか。ああ、アルナーチャラ。
You have raised the flag vowing the death of the ego in your devotees. How then can I survive after wedding you, O Arunachala.
25.
(a)ああ、怒りにかき乱されないアルナーチャラ、あなたが私、すなわち、私の自我を標的にしないなんて、どのような過ちを私は犯したのですか。
(b)ああ、怒りにかき乱されないアルナーチャラ、あなたが私を標的にするなんて(あなたが私の自我を破壊するなんて)、どんな苦行を私は行ったのですか。
(a) O Arunachala, unruffled by anger, what fault have I committed that you do not make me, that is, my ego, your target?
(b) O Arunachala, unruffled by anger, what penance did I perform that you should make me your target (that you should have destroyed my ego)?
26.
ガウタマ(*2)によって称賛される慈悲の偉大な山よ。恵み深く私に目を向け、私を支配しなさい。ああ、アルナーチャラ。
Great mountain of compassion praised by Gautama, glance on me with grace and govern me, O Arunachala.
27.
その輝く光線が全世界を包む太陽よ。私のハートの蓮華を花咲かせなさい。ああ、アルナーチャラ。
Sun whose bright rays envelop the whole world, O Arunchala, make my heart-lotus blo ssom.
28.
(a)あなたの餌食である私に身を委ねさせ、あなたに食べ尽くさせ、安らぎを味わわせて下さい。ああ、アルナーチャラ。
(b)あなたを食べるために私は来ましたが、私はあなたの食べ物となり、今や安らかです。ああ、アルナーチャラ。
(a) Let me, your prey, surrender and be consumed by you O Arunachala, and so have peace.
(b) To feed on you I came, O Arunachala, but I have become your food and am now at peace.
29.
涼やかな指でするように、あなたの光により私の心に触れ、内なる神酒の口を開けなさい。ああ、恵みの月であるアルナーチャラよ。
Arunachala, O moon of grace, with your rays as with cool fingers, touch my heart and open the nectar mouth within.
30.
(a)この衣服をはぎとり、私を裸にしなさい。そして、あなたの愛情深い恵みを私に着せなさい。ああ、アルナーチャラ。
(b)私の(誤った)偉大さを破壊し、私を裸にしなさい。そして、あなたの恵みという真の偉大さを私に与えなさい。ああ、アルナーチャラ。
(a) Remove this cloth, expose me naked and then clothe me with your loving grace, O Arunachala.
(b) Destroy my (false) greatness, lay me bare, and give me the real greatness of your grace, O Arunachala.
31.
喜びの海が押し寄せるため、言葉と感情が退くため、そこに(ハートに)休らいなさい。ああ、アルナーチャラ。
For the sea of joy to surge, for speech and feeling to subside, rest, O Arunachala, there (in the heart).
32.
私を欺き、試し、量ることをやめ、これからは代わりに、あなたの光の姿を私に現わしなさい。ああ、アルナーチャラ。
Stop deceiving me, testing and proving me, O Arunachala and henceforward reveal to me instead, your form of light.
33.
私がこの惑わす世俗の知識を放棄するため、真の姿を与える知(もしくは、あなた本来の姿についての知)を私に現わしなさい。ああ、アルナーチャラ。
Reveal to me true formative knowledge (or knowledge of your true form) - so that I may give up this delusive worldly knowledge, O Arunachala.
34.
あなたが私と一緒にならないなら、この体は涙の川に溶けて消え、私は死ぬでしょう。ああ、アルナーチャラ。
Unless you join me, O Arunachala, this body will melt away in a river of tears and I shall die.
35.
あなたが「なんともまあ」と言い、私をはねつけるのなら、私の過去の行いが私を苦しめるでしょう。私にとって人生の望みがどこにありますか。ああ、アルナーチャラ。
If you say ‘Fie’ and scorn me, O Arunachala, my past deeds will torture me and where is the hope of life for me?
36.
言葉にならない沈黙の中で、あなたは沈黙に留まるように私に告げました。そして、あなたは動かず、静かに留まっています。ああ、アルナーチャラ。
In wordless silence you told me to abide in silence. And you abide still and quiet, O Arunachala.
37.
(a)至福‐実在を楽しみながら、静けさの中であなたがまどろんでいるなら、私が他に何の頼りを持っているのか私に告げなさい。ああ、アルナーチャラ。
(b)在ることの至福を楽しみながら、静けさの中で私がまどろんでいるなら、他に何のモークシャがあるのか私に告げなさい。ああ、アルナーチャラ。
(a) If you slumber in quiet repose enjoying the bliss-being, O Arunachala, tell me what other recourse I have.
(b) If I slumber in quiet repose enjoying the bliss of being, what other moksha is there, tell me, O Arunachala.
38.
(a)あなたは優れた力を示しました。そして、あなたは、「欠陥はなくなった」と言って、動かずにいます。ああ、アルナーチャラ。
(b)太陽のような輝きをあなたは現わし、私の幻想を破壊し、今やあなたは(山として)不活発で動かずにいます。ああ、アルナーチャラ。
(a) You showed your prowess. Then you said, “The flaw is gone” and you remain unmoving, O Arunachala.
(b) Your sunlike splendour you revealed and having destroyed my illusion, now you remain inactive and unmoving (as a mountain), O Arunachala.
39.
(a)私は犬よりも悪いのです。どんな力によって私はあなたを追い、たどり着けますか。ああ、アルナーチャラ。
(b)私は犬よりも悪いのですか。もちろん違います。私自身の力により、あなたを追い、たどり着くでしょう。ああ、アルナーチャラ。
(a) I am worse than a dog. With what strength can I trace you and reach you, O Aruna chala?
(b) Am I worse than a dog? Certainly not. By my own strength I shall trace you and reach you, O Arunachala.
40.
何の知識もなく、あなたへの盲目的な願望だけで、私は探求を始め、疲れています。この疲労を終わらせるため、探求を続けるための明瞭な知識を私に与えなさい。ああ、アルナーチャラ。
With no knowledge and with only blind desire for you, I have begun the quest and am tired. To end this weariness, give me the clear knowledge to carry on the quest, O Arunachala.
41.
(a)あなたでさえも無力な蜂のように、「つぼみはまだ開いていないのか」と言いながら、私の前に立っているのはいったいどうしてですか。ああ、アルナーチャラ。
(b)太陽そのものであるあなたが、どうして哀れな蜂のように、「つぼみはまだ開いていないのか」と言いながら、私の前に立てるのですか。ああ、アルナーチャラ。
(a) How is it that even you, O Arunachala, should like a helpless bee stand in front of me saying, "The bud is not yet open?"
(b) How could you, O Arunachala, the Sun itself, stand in front of me saying, like the poor bee, "The bud is not yet open?"
42.
(a)マハーヴァーキャー(そが汝なり)を知ることなく、あなたは神を得て、シヴァ、それそのものなりました。私に明らかにし、「これが真理である」と断固として言いなさい。ああ、アルナーチャラ。
(b)あなたは一切のタットヴァ、一切の哲学の知識を超えています。あなたはこれのみ、超越的であると同時に内在する真理です。あなたは私のアルナーチャラです。
(a) Without knowing the Mahavakya (That thou art), you attained God, became Siva, That itself. Make clear to me and say emphatically, O Arunachala, that this is the Truth.
(b) You are beyond the knowledge of all tattvas, all philosophies. You are only this, the Truth at once transcendent and immanent, you are my Arunachala.
43.
(a)あなた自身によって自然に現わしなさい、それぞれの人が彼自身、現実の自らであると。ああ、アルナーチャラ。
(b)あなたは唯一の現実です。あなた自身をそのように現わしなさい。ああ、アルナーチャラ。
(c)「現実とは自らに他ならない」。これが現わすべきあなたの願い全てです、そうではありませんか。ああ、アルナーチャラ。
(a) Reveal naturally by yourself, O Arunachala, that each one is himself, the real Self.
(b) You are the sole Reality, O Arunachala. Reveal yourself as such.
(c) "Reality is nothing but the Self". This is all your wish to reveal, is it not, O Arunachala?
44.
(a)いったいどのようにしてあなたは私に、「振り返って、内を見よ。内なる目で自らを常に探求せよ。そうすれば、あなたはそれを見る」と告げたのですか。ああ、アルナーチャラ。
(b)「(内に)向き、内に向けられた心であなた自身を途切れなく見よ。そうすれば、それが現される」。そのように、あなたは私に告げました。ああ、アルナーチャラ。
(a) How is it, O Arunachala, you told me; “Turn and look within and ever seek the Self with the inner eye and you will see It”?
(b) “Turn (within) and uninterruptedly see yourself with an introverted mind and It will be revealed”. Thus you told me, Oh, my Arunachala.
45.
(a)私の探求は意気地のないものでしたが、あなたの恵みによって自らを得ました。ああ、アルナーチャラ。
(b)弱い心であなたを探し、私は空手で帰りました。私を助けなさい。ああ、アルナーチャラ。
(c)無限の自らの中のあなたを探し、私は自分自身を取り戻しました。ああ、アルナーチャラ。
(a) Faint-hearted though my search was, I have, by your grace, attained the Self, O Arunachala.
(b) Seeking you with my weak mind, I have come back empty-handed. Aid me, O Arunachala.
(c) Seeking you in the infinite Self, I regained my own self, O Arunachala.
46.
(a)自らの探求の力なくして、この生が何の役に立ちますか。この虚無感を埋めにきなさい。ああ、アルナーチャラ。
(b)この生が何の役に立ちますか。あなたに助けられなければ、私は道を探せません。ああ、アルナーチャラ。
(c)自らの探求のための知性なくして、この生は何の役に立ちますか。口を開いて、どの生き物であれ自分と比べるための何の権利を私が持っていますか。ああ、アルナーチャラ。
(a) Of what use is this birth without the power of self-enquiry? Come and fill this void, O Arunachala.
(b) Of what use is this birth? I won't search for a way unaided by you, O Arunachala.
(c) Of what use is this birth without the Intelligence for self-enquiry? What right have I to open my mouth and compare myself with any creature, O Arunachala?
47.
(a)あなたの恵みによって、純粋で心から自由な者のみが溶け込む、あなたの真に在るものに私を溶け込ませて下さい。ああ、私の主、アルナーチャラ。
(b)純粋な心と言葉の人々のみが溶け込む、あなたの真の体に私を、私でさえも溶け込ませて下さい。ああ、私の主、アルナーチャラ。
(a) O my lord Arunachala, let me by your grace merge in your true being where only the pure and mind-free merge.
(b) O my lord Arunachala, let me, even me, merge in your true body, where only those of pure mind and speech merge.
48.
私の唯一の神のもとへ行くように、あなたのもとへ私はやって来ました。そして、私をあなたは完全に破壊しました。ああ、アルナーチャラ。
To you as to my only God I came, O Arunachala and me you have totally destroyed.
49.
(a)探さずして私のもとへ来る慈悲深い富、神聖な恵みよ。私の心の困惑を追い払いなさい。ああ、アルナーチャラ。
(b)探さずして私のもとへ来る慈悲深い富、神聖な恵みよ。私の心の失望を終わらせなさい。ああ、アルナーチャラ。
(a) Wealth benignant, holy grace that came to me unsought, dispel my mind's bewilderment, O Arunachala.
(b) Wealth benignant, holy grace that came to me unsought, end my mind's despondency, O Arunachla.
50.
大胆にも真実のあなた自身を探し求め、私は難破した船になり(困惑し)、破滅しています。私に慈悲を持ちなさい。ああ、アルナーチャラ。
Boldly seeking your true self, I am ship-wrecked(bewildered), ruined. Have mercy on me, O Arunachala.
51.
あなたが私にあなたの恵みの手で触れ、私を抱擁しないなら、私は道に迷っています。ああ、アルナーチャラ。
Unless you touch me with your hand of grace and embrace me, I am lost, O Arunachala.
52.
あなたには欠点が完全にありません。永遠の喜びのみが住まうため、ハートで私と一つになりなさい。ああ、アルナーチャラ。
O Arunachala, You are wholly free from fault, be one with me at heart so that eternal joy alone abides.
53.
(a)あなたを探す私を笑わないように。私をあなたの恵みで飾り、それから私を見なさい。ああ、アルナーチャラ。
(b)嘲りでなく、恵みをもって私に微笑みなさい。私はあなたのもとへ庇護を求めて来たのだから。ああ、アルナーチャラ。
(a) Don't laugh at me, who seek you. Decorate me with your grace and then look at me, O Arunachala.
(b) Smile on me, with grace and not with scorn, for I have come to you for shelter, O Arunachala.
54.
(a)私があなたと一つになるため、あなたに近づいた時、あなたは恥ずかしがることなく、柱のように動かず立っていました。ああ、アルナーチャラ。
(b)私と一つになる時、まさに私自身として、あなたは恥ずかしがらず、冷静でした。ああ、アルナーチャラ。
(a) When I approached you to become one with you, O Arunachala, you were not asham ed but stood unmoving like a pillar.
(b) You felt no shyness, you stood unmoved, at one with me, as myself indeed, O Arunachala.
55.
あなたの(ジニャーナの)炎が私を灰に帰す前に、あなたの恵みの雨を私に注ぎなさい。ああ、アルナーチャラ。
Before your fire (of jnana) burns me to ashes, pour down on me your rain of grace, O Arunachala.
56.
(a)あなたか、私がなくなるまで私を抱擁し、ただ一つの永遠の至福である境地を私に与えなさい。ああ、アルナーチャラ。
(b)私がなくなるまで私を抱擁し、ただ一つの永遠の至福として留まりなさい。ああ、アルナーチャラ。
(a) Embracing me till there is no you or I, give me the state of being one eternal bliss, O Arunachala.
(b) Embracing me till there is no I, abide as one eternal bliss, O Arunachala.
57.
(a)いつ私はあなた、微細で妙なる存在であるアルナーチャラに到達し、(私の心の中の)思いの波が止むのですか。
(b)いつ(私の心の中の)思いの波が止み、私はあなた、微細で妙なる存在であるアルナーチャラに到達するのですか。
(a) When will I reach you Arunachala, subtle, ethereal being, so that the waves of thought (in my mind) may end?
(b) When will the waves of thought (in my mind) end, so that I may reach you Arunachala, subtle, ethereal being?
58.
(a)私は書を学んだことのないただの人です。私の幻想を破壊しなさい。ああ、アルナーチャラ。
(b)私は聖典の知識がないただの人です。私の間違った理解を破壊しなさい。ああ、アルナーチャラ。
(a) I am a simple fellow with no book learning. Destroy my illusion, O Arunachala.
(b) I am a simple fellow with no knowledge of the scriptures. Destroy my wrong under standing, O Arunachala.
59.
私が溶けて消え、あなた、私の拠り所に溶け込む時、あなたはそこに裸で(覆われることなく)いました。ああ、アルナーチャラ。
When I melted away and merged in you, my refuge, you stood there naked, O Aruna chala.
60.
あなたは私の愛のない心の中に、あなたへの愛を植え付けました。今や私を裏切らないように。ああ、アルナーチャラ。
In my loveless heart you planted love of you, O Arunachala. Now do not betray me.
61.
(a)熟しすぎ、腐った果実には価値がありません。ちょうど熟した時に、それを食べ、楽しみなさい。ああ、アルナーチャラ。
(b)今や私は熟しすぎても、腐ってもなく、ちょうど良いのです。私をハートに引き寄せ、至高の境地に住まわせなさい。ああ、アルナーチャラ。
(a) Fruit over-ripe and rotten is worthless. Eat and enjoy it when just ripe. O Arunachala.
(b) Now I am fit, not over-ripe and rotten. Draw me now into the heart and install me in the state supreme, O Arunachala.
62.
(a)苦もなく、あなたは自分自身を私と引き換えに売り払いました。あなたは私にとって死です。ああ、アルナーチャラ。
(b)何の痛みも経験することなく、私の側の努力もなく、あなたは私と引き換えにあなた自身を売り払いました(すべてを与え、何も取ることなく)。あなたは盲目です。私と比べて盲目ではありませんか。ああ、アルナーチャラ。
(a) Painlessly, you have bartered yourself for me. You have been death to me, O Aruna chala.
(b) Without my undergoing any pain, without an effort on my part, you have bartered yourself for me(giving all and taking nothing). You are blind, are you not, compared to me, O Arunachala?
63.
私を見なさい!私を思いなさい!私に触れなさい!私をふさわしくし、成熟させなさい!そして、私の師となり、私を支配しなさい。ああ、アルナーチャラ。
Look at me! Think of me! Touch me! Make me fit, ripen me! Then be my master, govern me, O Arunachala.
64.
マーヤーなる蛇の毒が私の頭まで上り、私を殺す前に、あなたの恵み、不死という神酒を私に授け、私を救いなさい。ああ、アルナーチャラ。
Before the venom of the serpent called Maya mounts to my head and kills me, grant me your grace, the nectar of immortality and save me, O Arunachala.
65.
恵み深く私を見て、私の幻想を追い払いなさい。あなたがそうしないなら、いったい誰があなたに懇願しますか。ああ、アルナーチャラ。
Regard me graciously and dispel my illusion, If you don't, who in the world will plead with you, O Arunachala?
66.
あなたはこの世への熱狂を私に放棄させ、あなたへ夢中にさせました。さあ、あらゆる種類の熱中を治す薬を私に与えなさい。ああ、アルナーチャラ。
You made me give up craze for the world and made me crazy for you, O Arunachala. Now give me a medicine to cure every kind of madness.
67.
(a)あなたは恐怖なくいます。そして、私は恐れず、恐怖のないあなたを探します。では、どうして私を抱擁するのを恐れるのですか。ああ、アルナーチャラ。
(b)あなたは恐怖なくいます。そして、私は恐れながら、恐怖なくいる、あなたを探します。ああ、アルナーチャラ。
(a) You are fearless. And I unafraid seek you who are fearless. Why then are you afraid to embrace me, O Arunachala.
(b) You are fearless, And I being afraid seek you who are fearless, O Arunachala?
68.
(a)私に間違った知識とは何か教えなさい。私に正しい知識とは何か教えなさい。後者を得るために、あなたの恵みを私に授けなさい。ああ、アルナーチャラ。
(b)あなたが恵み深く、私を抱擁するならば、どこに無知があり、どこに知恵があるのか私に教えなさい。ああ、アルナーチャラ。
(a) Tell me what is wrong knowledge. Tell me what is right knowledge. Grant me your grace to get the latter, O Arunachala.
(b) Where is ignorance and where is wisdom, tell me, if you graciously embrace me, O Arunachala.
69.
(a)私の心は、今や花のように香っています。あなたの完全なる香りをそれに加え、それを無限にしなさい。ああ、アルナーチャラ。
(b)私の心は、今や世俗の匂いがします。それが無限で香るように、私をめとりなさい。ああ、アルナーチャラ。
(a) My mind is now fragrant like a blossom. Add your perfect fragrance to it and make it infinite, O Arunachala.
(b) My mind now smells of the world. Wed me, O Arunachala, so that it may be fragrant with infinitude.
70.
あなたの名前を思い浮かべるとすぐに、あなたは私を捕まえ、あなた自身に引き寄せました。あなたの恵みの偉大さを誰が知ることができますか。ああ、アルナーチャラ。
The moment I thought of your name, you caught and drew me to yourself. Who can know the greatness of your grace, O Arunachala?
71.
私のアルナーチャラよ、私があなたを決して振り落とせないように、あなたは世俗性なる悪霊を私の中から追い払い、私を所有し、私をこの世に無関心にしました。
My Arunachala, you have driven out of me the evil spirit of worldliness and possessed me so that I can never shake you off, and have made me indifferent to the world.
72.
支えられていない柔らかい蔦のように、私をうなだれ、しおれさせないでください。私の力強い支えとなり、私を支え、守りなさい。ああ、アルナーチャラ。
Let me not like an unsupported tender creeper droop and fade. Be a strong staff for me, hold me up and guard me, O Arunachala.
73.
何かの魔法の粉によって、あなたは私を麻痺させ、私からジーヴァとしての性質を奪い、代わりにあなたのシヴァとしての性質を現わしました。ああ、アルナーチャラ。
With some magic powder, you stupefied me, robbed me of my jiva-hood and revealed instead your Siva-hood, O Arunachala.
74.
去ることも来ることもない、純粋に在るものという広大な開かれた場所で、あなたの恵みと格闘する喜びを私に現わしなさい。ああ、アルナーチャラ。
In the wide open space of pure being, where there is no going and no coming, reveal to me the joy of wrestling with your Grace, O Arunachala.
75.
肉体への愛着を終わらせ、あなたの存在の輝きを私に見せ、私を永遠にその輝きであらせて下さい。ああ、アルナーチャラ。
Let attachment to the physical body end, O Arunachala, and let me see and be for ever the splendour of your being.
76.
(a)あなたが私の混乱の治療を施したので、どうして私がいまだに混乱したままでいれますか。恵みからなる山の薬として、あなたは輝いているのではありませんか。ああ、アルナーチャラ。
(b)その恵みがあらゆる病を治せるサンジーヴィ(不死の)山として輝くあなたよ。混乱の治療を私に施すことをどうして恐れるのですか。ああ、アルナーチャラ。
(a) You having applied the remedy for my confusion, how can I still remain confused? You shine do you not, as the mountain medicine made up of grace, O Arunachala?
(b) You whose grace shines as Sanjivi mountain able to cure all maladies, why are you afraid of applying to me the remedy for confusion, O Arunachala?
77.
愛着を持ち、あなたに近づく人々を受け入れ、彼らの個人性を破壊し、誤った愛着と個人との同一化なく、輝きなさい。ああ、アルナーチャラ。
Accepting those who approach you with attachment, destroy their individuality and then shine free from wrong attachment and identity with individuals; O Arunachala.
78.
(a)私は不幸に打ちのめされた時にのみ、助けを求めて祈る愚か者です。それでも、私を見捨てないように。ああ、アルナーチャラ。
(b)私は自分より劣った者をいじめ、自分より優れた者の前ではおじけずく、愚か者であり、臆病者です。しかし、それを理由に私をいっそう弱く、いっそう混乱させないように。ああ、アルナーチャラ。
(a) I am a fool who prays for help only when overwhelmed by misery. Yet do not abandon me, O Arunachala.
(b) I am a fool and coward who bullies my inferiors and quails before my superiors. But do not on that account make me weaker and more confused, O Arunachala.
79.
舵手のいない舟のように、嵐の中で私がもがくことがないようにして下さい。あなたの恵みで私を守りなさい。ああ、アルナーチャラ。
Let me not like a ship without a helmsman flounder in the storm. Guard me with your grace, O Arunachala.
80.
あなたは始まりも終わりも示さない結び目を解きました。今や、あなたは母のように仕事を完成すべきではありませんか。ああ、アルナーチャラ。
You have undone the knot which shows no beginning and no end. And now should you not like a mother complete the task, O Arunachala?
81.
鼻のない人の前で握られた鏡とならないように。私を持ちあげ、抱擁しなさい。ああ、アルナーチャラ。
Don't be a mirror held in front of a noseless man. Lift me up and embrace me, O Aruna chala.
82.
体の内なる部屋の中で、心という花のように柔らかいベッドの上で、ただ一つの真に在るものに私たちを溶け込ませて下さい。ああ、アルナーチャラ。
In the body's inner chamber, on the flower-soft bed of mind, let us merge in one true being, O Arunachala.
83.
貧しく、謙虚な者たちと結ばれれば結ばれるほど、あなたがより一層、高貴で、有名になるのはいったいどうしてですか。ああ、アルナーチャラ。
How is it that by more and more of union with the poor and humble, you have become more and more noble and famous, O Arunachala?
84.
私の無知という暗い盲目を取り除き、恵みという洗眼薬によって、あなたは私をまったくあなたのものにしました。ああ、アルナーチャラ。
Removing the dark blindness of my ignorance, you have with the collyrium of your grace made me truly yours, O Arunachala.
85.
あなたは私の頭をきれいにそり、今やハートの広大な虚空で喜びにあふれた踊りを踊っています。ああ、アルナーチャラ。
How wonderful it is that you have shaved my head clean,O Arunachala, and are now dancing a joyous dance in the heart's vast empty space.
86.
(a)私の世界への熱狂を破壊し、私をあなたに夢中にさせ、終には、あらゆる熱狂を完全に取り除きなさい。ああ、アルナーチャラ。
(b)あなたは私の世界への欲望を癒やし、あなたへの堅固な欲望を私に与えました。しかし、あなたはあなた自身を私に与えることによって、あなたへのこの強い欲望を満足させていません。ああ、アルナーチャラ。
(a) Destroy my craze for the world, make me crazy for you and then finally remove all madness once for all, O Arunachala.
(b) You have cured me of my desire for the world and you have given me a firm desire for you. And yet you do not satisfy this strong desire for you by giving yourself to me, O Arunachala.
87.
花開くことなく、石のように沈黙して立つこと-これが真のモウナですか。ああ、アルナーチャラ。
Standing silent like a stone, unblossoming, is this true mouna, O Arunachala?
88.
いったい誰が私の口の中に泥を押し込み、私の生計の手段を奪ったのですか。ああ、アルナーチャラ。
Who was it that thrust mud into my mouth and deprived me of my livelihood, O Aruna chala?
89.
いったい誰が誰にも知られることなく、私を麻痺させ、私から意識を奪ったのですか。ああ、アルナーチャラ。
Who was it that, unknown to all, stupefied me and robbed me of my senses, O Arunachala?
90.
あなたがラマナ(*3)であるから、私はこの全てを言ったのです。気を悪くしないように。かわりに、私のもとへやって来て、私を幸せにしなさい。ああ、アルナーチャラ。
You being Ramana I said all this; do not be offended. Instead come to me and make me happy, O Arunachala.
91.
昼も夜も存在しない、開かれた場所という家(自由)の中で、さあ、私たちを楽しませて下さい。ああ、アルナーチャラ。
In the house (in the freedom) of open space; where there is neither night nor day, come let us enjoy ourselves, O Arunachala.
92.
あなたは私を目指し、恵みの矢を放ち、今や私を生きたままむさぼり食べています。ああ、アルナーチャラ。
You aimed at me and sped the arrow of your grace and now you are devouring me alive, O Arunachala.
93.
あなたは全世界が得ようと欲する最終的な目的です。私は今世でも来世でも、価値がなく取るに足りない者です。そして、無限なるものである、あなたは、無価値な私を得ることで何を得たのですか。ああ、アルナーチャラ。
You are the final goal the whole world wants to gain. I am nothing and nobody in this world or the next. And what did you, the infinite, gain by gaining me, the zero, O Arunachala?
94.
あなたはあなたのもとへ来るよう私に頼んだのではないのですか。承知して私は来ました。今や、あなたは私を養う重荷を引き受けに来ました。そのように苦しみ続けなさい。私の面倒をみることは、あなたの運命です。ああ、アルナーチャラ。
You asked me, did you not, to come to you? Very well, I have come. Now you come and assume the burden of maintaining me. Go on suffering thus. It is your fate to look after me, O Arunachala.
95.
ハートに私を呼び寄せ、あなたの命を私に与えた瞬間、その瞬間に私は私の古い命を失いました。ああ、アルナーチャラ。
The moment you summoned me to the heart and gave me your life to live, that moment I lost my old life, O Arunachala.
96.
私が死の間際にあなたを行かせる(忘れる)ならば、恐ろしいことです。私があなたを捨て去ることなく、私の命を捨て去るように私を祝福しなさい。ああ、アルナーチャラ。
It would be terrible if I let you go (if I forget you) at the moment of death. Bless me, so that I may give up my life without giving you up, O Arunachala.
97.
私の家からあなたは私を誘い出し、私のハートの部屋へ入りました。そして、少しずつ、あなたの家の多くの館、あなたの無限の自由を現わしました。ああ、アルナーチャラ。
Out of my house you enticed me, into the chamber of my heart you entered, and then little by little, you revealed the many mansions of your house, your infinite freedom, O Arunachala.
98.
私はあなたの秘密の行いを明らかにしました。腹をたてないで、堂々とあなたの恵みを表わし、私を救いなさい。ああ、アルナーチャラ。
I have betrayed your secret doings. Do not be offended, but openly reveal your grace and save me, O Arunachala.
99.
純粋な意識としてヴェーダーンタの中で輝く、ヴェーダの真髄を私に与えなさい。ああ、アルナーチャラ。
Give me the essence of the Vedas which shines in the Vedanta as pure awareness, O Arunachala.
100.
(a)私の粗暴な言葉を祝福の言葉として受け取り、私の悪口を賞賛として扱いなさい。私をあなたの最上の恩寵の臣下として受け入れ、私をあなたのものとして置き留め、決して私を見捨てないように。ああ、アルナーチャラ。
(b)私の粗暴な言葉を祝福の言葉として受け取りなさい。祝福のしるしとして、あなたの手を私の頭に置きなさい。私をあなたの臣下とし、傍らに置きなさい。私を見捨てないように。ああ、アルナーチャラ。
(a) Take my words of abuse as words of blessing, treat my slander as praise, accept me as a subject of your sovereign grace, keep me as your own and never forsake me, O Arunachala.
(b) Take my words of abuse as words of blessing.Place your hand on my head as a sign of blessing. Make and keep me as your subject. Do not abandon me, O Arunachala.
101.
(a)水の中の雪が溶けるように、まったき愛であるあなたの中に愛として私を溶かして下さい。ああ、アルナーチャラ。
(b)水の中の雪のように、まったき愛であるあなたの中へどうぞ私を溶かしてください。ああ、アルナーチャラ。
(a) As snow in water melts, let me dissolve as love in you who is all love, O Arunachala.
(b) As snow in water kindly dissolve me in you, who is all love, O Arunachala.
102.
あなたをアルナーチャラとして思い浮かべた瞬間に、あなたは私をあなたの恩寵なる罠に捕らえました。いったいあなたの恩寵の網は、その獲物を捕え、留め損ないうるのですか。ああ、アルナーチャラ。
The moment I thought of you as Arunachala, you caught me in the noose of grace. Can the net of your grace ever fail to catch and hold its prey, O Arunachala?
103.
(a)あなたを思い浮かべ、あなたの恩寵の網に捕らえられたとたんに、あなたは蜘蛛のように私をしっかりつかみ、私を食べ尽くしました。ああ、アルナーチャラ。
(b)私を罠にかけようとして、あなたは蜘蛛のようにあなたの恩寵の網を広げ、私を閉じ込め、私をむさぼり食べました。ああ、アルナーチャラ。
(a) As I thought of you and so got caught in the web of your grace, you like a spider held me tight and consumed me, O Arunachala.
(b) Intending to trap me, you like a spider spread your web of grace, you imprisoned me and devoured me, O Arunachala.
104.
あなたの名を愛を抱き聞く、その信奉者たちの中の信奉者たちの愛情深い僕(しもべ)に私をならせて下さい。ああ、アルナーチャラ。
Let me be a loving servant of the devotees of those devotees who hear your Name with love, O Arunachala.
105.
私のように貧しく無力な人々の愛情深い救い主として、あなたが永遠に生き続けますように。ああ、アルナーチャラ。
May you live for ever, as the loving saviour of poor, helpless people like me, O Aruna chala !
106.
あなたの耳はかつて、まさにその骨まであなたへの愛のうちに溶けた者たちの甘美な歌を聞きました。私のこの貧しい言葉さえも、今や、その耳に受け入れて下さい。ああ、アルナーチャラ。
Your ears once heard the sweet songs of those whose very bones melted in love of you. Let them now accept even these poor words of mine, O Arunachala.
107.
忍耐からなる山よ、どうぞ私の貧しい言葉を我慢づよく聞き、受け入れてください。あなたの望むままに行いなさい。ああ、アルナーチャラ。
Mountain made up of patience, bear with my poor words, accept them, if you please. Do as you will, O Arunachala.
108.
私の愛情深い主、アルナーチャラよ。あなたの花輪を私の肩にかけ、この私の花輪をあなたの肩にかけなさい。ああ、アルナーチャラ。
Arunachala, my loving lord, place your garland on my shoulders and wear this my garland on your own, O Arunachala.
くり返し
アルナーチャラ・シヴァ!アルナーチャラ・シヴァ!アルナーチャラ・シヴァ!アルナーチャラ!
アルナーチャラ・シヴァ!アルナーチャラ・シヴァ!アルナーチャラ・シヴァ!アルナーチャラ!
祝福の祈り
アルナーチャラに栄光あれ!
彼の信奉者に栄光あれ!
この文字で編まれた婚礼の花輪に栄光あれ!
この文字で編まれた婚礼の花輪に栄光あれ!
(*1)アラグはタミル語で「美」を意味し、スンダラムもサンスクリット語で「美」を意味します。また、アラグとスンダラムはシュリー・ラマナのご両親のお名前でもあります。
(*2)ガウタマ・・・ガウタマ・マハリシ。ヴェーダの時代のサプタリシ(7聖仙)の一人。
(*3)ラマナ・・・愛しい人、愛する人